2007年6月アーカイブ

この時期の当ブログは花の話題に終始します。
花に興味がない方にも、当ブログを通して日光の自然のすばらしさを味わっていただきたいと思っています。

動植物にとって水は命そのもの。梅雨は恵みの季節でもあります。だから大量の雨をもたらす梅雨は大歓迎。
そして、私にとって、日一日と成長する植物から目を離すことができません。
昨日(29日)の小田代ケ原と戦場ケ原は、咲きだした花がいくつもあって感動の連続でした。毎年きまって咲く花なのですが、咲き終わってから次の年が来るまでが待ち遠しかっただけに、再開できたことの喜びは大きく、思わず花に頬ずりしてしまいます(んなぁわけないけど)。

昨日見た咲き出した花はアヤメ、ハクサンフウロ、イブキトラノオ、カンボク、ミヤマウツボグサ、ハルカラマツ。すでに咲いている花はレンゲツツジ、ワタスゲ(白い実)、ウマノアシガタ、オオヤマフスマなどなど多数。

0629-005.jpgアヤメ(和名:文目)
鮮やかな青色の大柄な花で、アゲハチョウのような美しい模様が入り、小田代ケ原の女王的な存在。
似た花にノハナショウブがあってやはり美しいが、両者を見比べると、アヤメの方が美しさではリード。
見分けは花弁の中央が直立しているのがアヤメ。


 

0629-001.jpgハクサンフウロ(和名:白山風路)
日当たりのいい草原に、見た目も美しい薄紫の花をひとつだけ咲かせる。
茎が長く細いため、重みで横に寝てしまうことがあるが、それがかえって目立つので遠くからでもよくわかる。
開花している期間が長く、7月下旬でもあちこちで見る。


 

0629-002.jpgイブキトラノオ(和名:伊吹虎尾)
1メートルほどの茎の先端に、小さい花をたくさんつけた穂が風に揺れるのを虎の尾に見立てて名がついた。
実際に触ってみると、ふかふかした感触があり、手に優しい。
伊吹とは滋賀県の伊吹地方のことを指している。

奥日光は首都圏から近いこともあり、自然愛好家はもちろんのこと、カメラマンやフライフィッシャー、観光客が多く訪れます。
しかし、短期的に見た場合、数の上で圧倒的に多いのが小学校の団体。一度に100名、200名、300名といった小学生が、ダークスーツに短靴、アタッシュケースにのぼり旗といった、およそ自然の中を歩くのにこれ以上不自然な姿はないといった旅行会社の添乗員にしたがって、時には大声で騒いだり、時にはハイキングコースを走ったり、彼らは一般のハイカーへの迷惑などどこ吹く風という行動パターンを特徴としています。

景色も見ず、花も見ず、なぜそんなに急ぐの?と聞いてみたことがありますが、バスが発車する時間が決まっているから、という答えが返ってきて、彼らが急がなくてはならない理由がわかりました。
彼らは旅行会社あるいは学校が組み立てた、分刻みのスケジュールに従わなくてはならない、そうしなければ先生から大目玉を食らう、教育の犠牲者なのだなぁ、と思う。
景色を眺めながら、花を観察しながら、野鳥の声を聞きながら、野鳥の姿を追いながら奥日光を歩くことを望んでいる自然愛好家にとって、小学校の団体は、楽しみを阻害する脅威そのものであることを、旅行会社や学校関係者にわかってほしい。
そして、自然愛好家に迷惑をかけずに自然を楽しむには、学校としてどうすればいいのか、これは学校教育の基本であることを考えてほしい。

上に関係する話(ただし、写真は私の知人の提供による)。
場所は龍頭滝の上流部。滝の落ち口から龍頭滝に至る、整備された遊歩道。
ここはハイカーだけでなく、観光客が滝の流れを眺めながら散策を楽しむ、風光明媚な散策路になっていて、絶えず人でにぎわっています。
この遊歩道上に、あろうことか大量の弁当の空箱。
誰が見ても団体が弁当を食べて、空き箱を捨てて帰ったとしか思えない実に醜悪な光景が見えます。
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写真を拡大すると、ゴミの上に無造作に置かれた、小学校の名前とこの場所を示す大きな紙が見える。
写真から判断して、この弁当の空き箱は、この場所で販売業者に回収させるために、一時的に置いたものらしい。そして、無責任にも、ゴミが回収される前に、旅行会社も学校もこの場から立ち去った。
どんな考えからゴミを販売業者に回収させることにしたのか。そして、業者が回収するまで、この場所に放置されたゴミが多くの人に不快感を与えることを、学校は想像もしなかったのだろうか?
これも分刻みのスケジュールに追われているから、やむをえない処置とでもいうのだろうか? 
カラスに荒らされ散乱したこれらのゴミを、業者はひとつ残らずすべて回収し、汚れた歩道をほうきで掃いて現状復帰するのを、学校は最後まで見届ける義務がある。
いや、その前に、自分が食べた後の始末は、自分の責任で行うことの大切さを、この学校は子供に教える立場にあるはずであろう。
物事の良し悪しを、まだ自分では判断できない子供たちに教えてあげるのが教育の基本ではないのか。
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このゴミがその後どうなったのか、現場を見ていない私は知らない。
カラスによって、さらにひどい状態になったかもわからない。
こんなに大量のゴミを放置しておくなどもってのほか、と日光市を責める観光客もいることでしょう。
こんな汚い日光になんか、もう二度と来ない、という観光客もいることでしょう。

営利目的の旅行会社にお任せの野外教育は、冒頭に書いたことも含めて、広い意味で大きな弊害をもっています。
子供の成長に意味のない野外教育など、やる必要ないのではありませんか?

千手ヶ浜はクリンソウの群生地として知られ、花の時期になると観光客がどっと押し寄せる、今では奥日光の観光名所とされているところです。
バスを降り、中禅寺湖半に沿って南に歩いていくと、周りを広葉樹に囲まれ、沢が敷地内を流れている一軒の人家があって、そこの広大な敷地に白やピンク、赤のクリンソウが群生しています。
ここは”日光の仙人”として、代々この土地を守っている伊藤さんの住まいで、周りの景観とあいまって、幻想的な雰囲気があるこの敷地は、クリンソウの時期でなくても魅力的です。 ここへ行くには、赤沼から専用のバスに乗り、終点の千手ヶ浜バス停で降りるのですが、先日私が訪れた際、異様な光景にびっくり。
場所は千手ヶ浜バス停前の道路。バスで来た人なら全員が目にする位置にあります。
この粗末な看板は奥日光の自然には馴染まないし、まして伊藤宅のクリンソウの評判を聞いて訪れた人を別の場所に誘導する意図があるようで、この地を訪れる人に失礼そのもの。 昨日、環境省に情報として写真とともにインプットしておきました。
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この6年ほど、小田代ケ原と戦場ケ原に花の時期が訪れると、毎週のように出かけては花を楽しんでいます。
今年は3月まで冬とは思えない暖かい日が続いた後、4月になったら一転して真冬日になったりという、おかしな天気が影響したのか、開花は全体的に遅め。
それと、これは天候不順と関係するのかどうか、私にはわかりませんが、花の付きがものすごく多いという特徴があります。

写真は戦場ヶ原のハイキングコースから見たワタスゲ(花ではなく実)の様子ですが、花好きの仲間の誰もが異口同音に、"今までの中で今年がサイコー"、という感想を口にします。
それほど、今年のワタスゲはすごい。とにかく戦場ヶ原一面を真っ白な綿帽子が埋め尽くし、その美しさに圧倒されます。
そのワタスゲに囲まれて、レンゲツツジ(中央奥のオレンジ色の花)もたくさん見かけます。シラカバもこの光景にとけこんで、いつまでもここにいたいと思うほど魅入ってしまいます。
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しかし、個人の欲望を満たすためにはどんなルール違反もする素人カメラマンのおかげで、この美しい景色が破壊されようとしています。
少しでもいい写真を撮りたいという欲望を満たすため、柵を乗り越え、立ち入り禁止の戦場ヶ原に侵入し、高原の貴重な植物を踏みつけてワタスゲに近づく、こんな行為の連続によって、もはや回復が困難となった戦場ヶ原を、素人カメラマンたちはどう思っているのか?
他の人もやっているからいいじゃないかという、日本人特有の、右へならえ的行動の典型がここに表れています。
素人カメラマンは、けっして花を美しいと思っているのでもないし、ラムサール条約に登録されているこの貴重な湿原を後世まで大切に残そうという気持ちがあるわけでもなく、花をすぐ近くで撮りたいという自分の欲望のみを大切にして生きる、いってみればこの社会では通用しない人なのでしょう。
そんな輩にこの自然を汚されてたまるものか。
昨年、注意したために、欲望を満たすことができず、あろうことか私に喧嘩を売ってきた素人カメラマンがいました。当然ながら、手痛いパンチを食らわして(もちろん、口頭でですよ)、諦めさせましたが、こういう輩を見つけたら注意するという人が一人でも多くいてほしい。
"喧嘩を売られたらどうしよう"、と心配する読者よ。な~に、大したことありません。人目につかないよう、朝早くやってきて柵を乗り越えるような小心者に、喧嘩の強い奴なんぞいるわけがありません。安心して注意してください。
それに、このような、人による自然破壊を嘆いているのは私だけではありません。日光を愛するたくさんの人が味方であり、応援してくれています。
私と同じ日光の住人で、ブログで自然情報を発信している「奥日光そぞろ歩き」のぺ~太さんもその一人。
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いま、森の中では盛んに命が生まれ育っています。樹木や昆虫、野鳥、もちろんキツネやウサギ、クマなどの哺乳類も。

森の中を注意深く歩くと、地面にちょっと変わったものが落ちているのを見ることがあります。
写真の丸まった葉っぱ。なんだかわかりますか?
葉の先端からくるくる丸めていき、最後にクモの糸のようなネバネバしたもので接着されています。実はこの葉っぱの中には昆虫の卵が入っていて、何重にも巻かれた葉っぱで保護されているのです。
卵がかえると、葉っぱを食料にして成長し、やがて成虫になります。

 その昔,直接手渡すのがはばかられるような内容の手紙(恋文,密告,政治批判)をわざと気が付くように落としておいたそうですが,これを「落とし文」とか「落書」「落首」といいました.当時の手紙は巻紙に書かれており,ちょうどこんな形だったのでしょう。
・・・・伊澤和義氏の「オトシブミ・チョッキリの世界」から一部引用

こんな手の込んだ子育て(というのか?)をする昆虫の代表格がオトシブミという昆虫で、上で説明した丸まった葉っぱを、紛らわしいのですが「おとしぶみ」といいます。
が、私が知っているオトシブミの「おとしぶみ」は、右の写真。
今日発見したのとは違って、巻き方がより手が込んでいます。単に葉っぱを巻くだけではなく、"折りたたみ"という工程が入っている点が違うのですよね。
左の写真の巻き方の方が単純ですよね?

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湯ノ湖畔・兎島。
湯ノ湖一周コースの一部に湿地があり、そこを通る小道に写真のレンゲツツジが咲いています。
他のツツジと違って高さ1~1.5メートルと低く、花は大柄で、オレンジの目立つ色をしているので、遠くからでもよくわかります。
奥日光はこれから7月にかけて、色がはっきりした大柄の花が順に咲いていきますが、その始まりともいえる花がレンゲツツジです。
写真をクリックして拡大してみてください。実にきれいな色をしていますよね。
この花は奥日光では割と広く分布していますが、林の奥であったりするので、かろうじてレンゲツツジであることがわかる程度。
目の前で見ることができるのは兎島をおいてないでしょう。

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まるで梅雨が明けたかのようにカラッと晴れた今日、女峰山が姿を現しました。
地形の関係で上昇気流が発生しやすく、空気が澄んだ冬でもない限り、頂上付近は雲に覆われて見えません。特に梅雨ともなれば尚更です。

大陸の高気圧が張りだし、梅雨前線が南に下がった今日は、朝から梅雨明けを思わせるような天気となり、これを逃すものかという勢いで、さっそくカメラに収めました。


女峰山の画像はライブカメラでもご覧になれます。

シャーン、シャーン、シャーン、ジジジ。シャーン、シャーン、シャーン、ジジジ。
この時期、奥日光一帯は、静寂とは無縁の世界。林があるいたるところが、この賑やかな音であふれかえっています。
音の主はエゾハルゼミ。
梅雨入りにあわせるかのようにいっせいに羽化が始まり、いっせいに鳴き始めます。
体長3センチという、セミの仲間では小さい部類ですが、小さいくせに声は大きく、林に入ると、冒頭に書いた鳴き声が360度の方角から聞こえてきます。

車のエンジンの音、クラクションの音、人が喋るわんわんする音、拡声器から聞こえる鉄道員のがなり声、、、都会は聞きづらい騒音があふれかえり、それらがストレスになりますが、自然の中で聞こえるセミの声は、いくら大きくてもストレスにはなりません。
林の中にいると、川が流れる音や風の音が心地よく聞こえるのと同じように、自然が発する音はそれがどんな音であれ、人の気持ちを和ませるのかもしれません。

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6月の春、奥日光はまさに今が春。
だから今、桜が咲いてもおかしくはない。そして、この桜のなんと清楚なこと。下界で見る華やかな桜とは違って自己主張もなく、楚々として美しい。
じっと魅入ることはあっても、この花の下でどんちゃん騒ぎをしようという気などとても起きない、そんな風情が奥日光の自然によく合います。

重なり合った葉に陽が当たり、前の葉を通してうしろにある葉が、さらにその後ろにある葉が見え、同じ色の葉なのに、緑の濃さが違って見えます。
柔らかな緑、ソフトな緑、春の緑、、、と語彙に乏しい私の頭ではこれ以上の表現はできませんが、人の心を和ましてくれる色であることに違いはありません。
これはハルカラマツといって、6月に針状の花を咲かせるのを、カラマツの葉に例えてその名が付いています。
今、小田代ガ原や戦場ヶ原では、遅い春の訪れと共に、待ちわびたかのようにたくさんの植物が芽生えています。写真のような光景も随所に見られるのですが、ただし、上下左右に目を配りながら歩かないと見逃します。
観察眼、などというと難しそうに聞こえますが、要は自然から春の息吹を感じとる気持ちで歩く、ということに他なりません。余計に難しい?

高原特有の花が見頃を迎えている戦場ヶ原と小田代ガ原は、新しい芽吹きが盛んです。
日々、毎週のように新しい植物が花を咲かせ、春の息吹を感じさせてくれます。
12日現在、戦場ヶ原では、真っ白な実(あれは花ではないのですよ)をつけたワタスゲが一面に広がっています。ここ数年、毎年のように増えていて、いずれは戦場ヶ原を埋め尽くすまでになりそう。
しかし、ここでも問題になっているのが、カメラマン。柵を乗り越え、貴重な植物を踏みつけながら、戦場ヶ原に入り込んでは写真を撮る行為が目立ちます。
もしもそのカメラマン宅に、見ず知らずの人間が、なんの断りもなく庭に入り込み、丹誠込めて育てた花の鉢を蹴散らしながら目当ての花を撮るという行為があったら、どうするだろうか?
許すのだろうか、それとも怒るのだろうか、気持ちを聞いてみたい。

昨日エントリーした竜頭滝でのひとコマ。
奥日光一帯は国立公園の特別地域に指定されていて、指定場所以外への立ち入りは禁止されています。
竜頭滝では、自然保護ならびに滝への転落防止のために、遊歩道に柵がしつらえてあり、柵の外つまり滝側には入れないようになっています。しかし、長い柵には切れ目があって、その気になれば隙間から入ることもできてしまいます。それが写真の光景。
何のための柵なのか、ちょっと考えればわかる(入ってはいけないことが)のに、そこは少しでも被写体に近づいて撮りたいという素人カメラマンの悲しさ。ルール無視、命を顧みず重たい三脚を担いで立ち入る光景を毎年のように、いや日常のように目にします。
圧倒的に高年者が多く、万一足を滑らせてしまった場合、はたして運動能力が衰えた彼らに自分を守ることができるのか、いやいやそれは余計なお世話かも?

奥日光の各地でツツジが見頃を迎えていますが、竜頭滝では薄紫色をしたトウゴクミツバツツジが満開です。滝の流れに沿って遊歩道(階段)があるので、時間をかけてゆっくり観賞するのがいいでしょう。

写真左は滝の上流、、、というと少し説明が必要ですが、要するに、竜頭滝は華厳滝のように水が上からまっすぐ落ちてくる滝とは違って、緩やかな傾斜で流れてくる、川のような滝なのです。滝の始まりの部分を上流と呼び、終わりの部分(ここが竜の頭に見える)までの遊歩道を、滝の流れに沿って花を眺めながら歩けるようになっています。
トウゴクミツバツツジは現在、滝の上から下までずっと見ることができるので、それぞれがお好みのポイントで立ち止まって観賞することができます。
今が見ごろですので、日光へお越しの際はぜひ立ち寄ってみてください。

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