市内を流れる大谷川の土手は歩行者専用の歩道になっていて、私はウォーキングによく利用するのですが、盛り上がった土手の路肩部分には、土中から目覚めた野生の植物群が春の陽を浴びながら競いあって成長しているのがよくわか
ります。
派手な花ではありませんが、今までが殺風景だっただけに、見つけると歩く足を止め魅入ってしまいます。
この時期でいうと、淡い紫色をしたタチツボスミレ、草に隠れていてもその鮮やかな朱色が目立つクサボケ、フデリンドウなどが見られます。
例年よりも2週間遅く始まった日光の紅葉ですが、その分終わるのも2週間遅くて、、、ということはなく、終わりはいつもの年とほぼ同じで今月中旬。
結局、それだけ紅葉の期間が短かったわけで、それでもひと月もの間楽しめたのは、やはり標高差があって、地形が複雑な日光の特徴なのでしょう。
ただいま見頃は、東照宮の周辺。周辺と書いたのは、文字通り、東照宮を取り囲むようにして複雑に入り組む散策路のことで、観光客でごった返す東照宮を尻目に、静かに紅葉を楽しむことができます。
二社一寺の入口、「神橋(しんきょう)」。
下を流れる川は、中禅寺湖を源に、華厳滝として落ちた大谷川(だいやがわ)です。
神橋から石の階段を上ると、輪王寺(りんのうじ)に通じる、緩やかな坂道があります。山内の人混みが嘘のような静けさ。
輪王寺・三仏堂の脇で見つけた黄から橙、深紅といったグラデーションがきれいなモミジ。
駐車場脇の散策路。
マイカーの人は、車を置いたらまっしぐらに東照宮に突き進むので、ほんの数メートル離れただけでこの通り、人混みとは無縁の世界です。
古い石の塀に挟まれた散策路は歩くだけではもったいない。
ここにイスを置いて、読書に耽りたい気分。
石塀に張り付くようにして伸びるツタ。
無機質な石ですが、コケがへばりつき、くぼみに堆積した土に小さな植物が育つなど、子細に眺めればおもしろい発見があります。
奥日光から始まった紅葉も、標高を下げながら見どころを変え、ひと月を経て市街地までやってきました。
雲ひとつない秋晴れの今日は、東照宮を中心とする二社一寺(世界文化遺産)を2時間ほど歩き、最後の紅葉を楽しんできました。
奥日光の紅葉なら、竜頭滝とか湯滝とか、ポイントを絞ってお客様に勧めするのですが、二社一寺は広大なエリア全体が赤や橙に染まっているので、あえて目標を決めずに、時間をかけて散策気分で歩くのがいい。
とはいっても、東照宮や二荒山神社、輪王寺は観光客でごった返しているため、のんびり散策とはいきませんので、裏手の路地に入ったりすると紅葉を独占できて、とても贅沢な気分が味わえます。東武日光駅の構内にある観光協会で地図をもらえば迷うことはありません。
今日ご紹介する写真は、撮ったごく一部。すべてを紹介できないのが残念です。
写真左は輪王寺駐車場、右は大猷院から滝尾神社への道。写真左は輪王寺駐車場、右は大猷院から滝尾神社への道。
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朝日新聞の栃木版によると、7月1日から日光市内に、昔ながらの人力車が走るようになるとのこと。
市内在住の佐々木友也さんが、「体感できる日光をひとつでも増やしたい」と、以前からの夢を実現させたもので、開業に向けてただいま特訓しているそうです。
日光でいつまで人力車が走っていたのか、資料がないのでわかりませんが、いろは坂を人力車で通行する、おそらく昭和初期と思われる古い写真を見たことがあります。自動車がなかった頃は、交通手段といえば徒歩か人力車しかなかったわけですので、昔は当たり前の乗り物だったのでしょう。
人力車の重さは80キロ。これに2人乗せるとして、総重量は約200キロとなり、それなりの重さとなります。走り出してしまえば軽くなりますが、それでも上り坂などはつらいでしょうね。
そんな重労働を自ら買って出た佐々木さんは、高校時代にアイスホッケーを3年もやったという強者。
法的には人力車は軽車両ということになるのでしょうか? 軽車両なら歩道を走ってもいいことになっていますが、商店が建ち並ぶ狭い国道沿いの歩道は、観光客で溢れるほどだから、けっきょく車道を走ることに。路駐の多い国道は走りにくいだろうなぁ、と余計な心配をしてしまいますね。
いずれにしても人力車が人気を呼び、日光の風景となることを心から祈ります。
日光駅前から中禅寺湖方面に向かう国道120号線は、東照宮の手前で大谷川(だいやがわ)にかかる日光橋を渡ります。その日光橋のすぐ脇にかかっている全体が朱色の豪華絢爛な橋が「神橋」です。
清冽な流れの大谷川を見下ろすようにかけられた神橋は、今から370年前の1636年に建立された、古い歴史のある建造物として、国の重要文化財かつ世界遺産にも指定されています。
1902(明治35)年に大洪水に見舞われて流出し、1904(明治37)に再建されましたが、木造ということもあって50年に一度大改修をすることになっていて、最近の改修としては1997年から8年もの長きにわたって行われました。
そして、2005年3月にようやく改修を終え、再びその豪華絢爛な姿を現しました。
二社一寺の入口として、東照宮を訪れる人なら必ず目にしますが、できることなら駐車場に車を置いて、日光橋からじっくりご覧になってほしいと願っています。大谷川を背景にした姿は一段と美しいものです。
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東照宮の伝統行事である「春季例大祭」が今月17日(水)から18日(木)にかけて行われます。
「春季例大祭」は年間で120もあると言われている東照宮の行事の中で、もっとも盛大なもので、春と秋の2回行われます。
このお祭りのハイライトは、18日に行われる「百物揃千人武者行列」で、徳川家康の神霊を久能山から日光に移したときの行列を再現しています。
家康を祀る3基の神輿を中心に、総勢1200人余りが参道を往復するのですが、この行列には馬に乗った神職をはじめ、鎧武者100人・弓持ち50人・やり鎗持ち50人・鉄砲持ち50人などのほか、獅子・八乙女などが昔の装束その
ままに山内(さんない)を行列します。
私も何度か見学したことがありますが、その行列の数と多種多様な装束に圧倒されます。
是非一度ご覧になってみてください。
日光東照宮 TEL:0288-54-0560
日光観光協会 TEL:0288-54-2496
ゴールデンウィークで混雑している国道から外れ、2キロも走るとそこは野鳥が飛び交う自然の中。沢に沿って登っていくとやがて傾斜が緩くなると同時に沢は途切れ、今度は山の斜面のあちこちから伏流水が勢いよく流れ出ているのを目にします。
雨や雪解け水が長い時間かかって地面に浸透し、濾過され、水としての旨い成分を取り込み、それが地下の水脈に集まって伏流水となるのでしょう。
カップで受けて口に含むと、適度な冷たさとまったくといっていいほどのクセのない味わいに、ふだんは浄水場で塩素殺菌された水道水を飲んでいる人は驚きの声をあげます。
全体の90パーセント以上を山林が占める日光は、沢や川、滝が多く、それほど遠くない場所で美味しい水が手に入る実に恵まれた環境です。
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日光の春はツツジとともにという言葉があるくらい、日光は桜ではなく、ツツジの開花で春を告げます。
そのツツジも種類が多く、それぞれに色が異なり味わいがありますが、中でもピンクの美しい花をつけるヤシオツツジは、ツツジの中の貴婦人でしょう。
田母沢の旧御用邸から寂光滝に至る県道を2キロ進むと道は途切れ、鳥居の奥、杉林の中に若子神社が静かに佇んでいます。
神社の裏手にある女峰山へ続く急斜面を上ると、やがて緩やかな尾根筋となります。広い尾根ですが、ここにピンクの綿帽子をかぶったような、今が見頃のヤシオツツジが幾本もあって、まだ新緑前の山を飾るように、見事な花を咲かせています。
表現力の弱さで、自然の広葉樹林の中で見るヤシオツツジは見事、という言い方しかできないのが悔しいところ。
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