の最近のブログ記事

花が終わった小田代ケ原では枯れる少し前、植物の葉が木々の葉と同じように色づきます。
ハクサンフウロやホザキシモツケなど小田代ケ原に群落する植物は、葉にそれぞれ独特の色がつき、全体で見るとまるで自然のグラデーションのような模様を描き、これを草紅葉と称していますが、9月半ばから下旬にかけて実にきれいな模様となります。

先週木曜日(8月27日)に訪れた折、貴婦人の手前が薄茶色に色づき、早くも草紅葉が見られました。今年は天候が不順で秋の訪れが早いのかも。

小田代ケ原の草紅葉あの色はもしかすると咲き終わったホザキシモツケかも知れない。

ツユの最中でも奥日光は青空。太平洋から移動してくる湿った空気は標高2千メートル以上の山々に遮られるため、下界が雨でもいろは坂を上ってみるとカラッと晴れ渡っている日が多く、これが奥日光のいいところ(雨でダメもと)。そしてさわやかな陽光の下、小田代ケ原や戦場ヶ原を歩くとこれから紹介する初夏の花たちに出合うことができます。
ただし漠然と歩いていてはお目当ての花はなかなか見つからないもので、心の中で○○○と念じながら歩くのをお勧めします。

 林間

赤沼から小田代ケ原まで約40分の林間歩きです。
初夏の林間はミズナラやカラマツの葉が出そろい、緑のシャワーの下を歩いている感じ。

 貴婦人  小田代ケ原のシンボルとして人気がある「貴婦人」。樹齢は70年以上というからシラカンバとしては長寿です。といっても樹医さんのお世話になっているその効果もあるんですが。
この原の中に100種類以上もの花が生育していて、8月いっぱいまでなんらかの花が必ず咲いています。
 レンゲツツジ  レンゲツツジ
草原の緑の中にあって、オレンジ色の花が点在していたら間違いなくこの花です。
ここ数年でずいぶん増えました。
 アキカラマツ ミヤマカラマツ
 針状になった白い一本一本が花。これをカラマツの葉に見立ててカラマツソウという名が付いたのですが、カラマツソウにもいろんな種類があって、それぞれ微妙に違うんですね。
写真はミヤマカラマツといい、花(一本の)は付け根から上に向かって太くなっているのが特徴。もうひとつは構成パーツのひとつである托葉がないことで見分けます。
 ハクサンフウロ  ハクサンフウロ
小田代ケ原と戦場ヶ原に広く分布していますが決して群れることはなく、孤高の花といった感じ。
 アヤメ  アヤメ
気品のある色、形から小田代ケ原の女王といっても決して褒めすぎではない、小田代ケ原を代表する初夏の花です。
 イブキトラノオ  イブキトラノオ
イブキとは滋賀県と岐阜県境にある伊吹山のこと。トラノオは虎の尾と書きます。
小さな花がたくさん集まって穂状になりますが、これを虎の尾に見立てたのでしょうね。風に吹かれてゆらゆらと揺れ動く花はなるほど虎が自分の尾を振るのに似ています。
 ウマノアシガタ   ウマノアシガタなどと奇妙な名前がついていますが、別名のキンポウゲといったほうがわかりやすいか。
黄色い花がたくさんある中で、これは背丈20~30センチと高く、花に強い光沢があるので目立ちます。
 バイカモ  バイカモ
梅花藻と書きます。水中でゆらゆら揺れながら道行く人を楽しませてくれます。
青木橋の下を流れる湯川で見られますが、この時期は水が澄んでいるのですぐに見つかります。
 カンボク  カンボク
ガクアジサイと同じように小さな花を囲むようにして雌しべも雄しべもない5弁の花(装飾花)が先に開き、やや間を置いてから本花を咲かせます。
本花は小さくて目立たないため、大きな装飾花によって虫に見つけてもらうようにしているんですね。これも生活の知恵?
 ミヤマウツボグサ  ミヤマウツボグサ
ウツボと聞くと海に生息しているあの不気味な魚を想像してしまいますが、和名は「靫草」。靫とは弓矢を入れるために背中に背負う筒のことを指しますが、イメージ沸きますか?
 サワフタギ  サワフタギ
1センチほどの小さな目立たない花ですが秋になるとルビーのようなきれいな実をつけます。楽しみ楽しみ。
 サギスゲ   サギスゲ
ワタスゲと入れ替わるようにして実をつけますが、遠くからでは見分けがつかないほどよく似ています。
スゲの仲間なんだから当たり前といえば当たり前ですね。
 アマドコロ   ユリ科のアマドコロ
花が葉の下に付くため急いでいるときなど気がつかないまま通りすぎでしまいます。その上、全体的に数が少ないので注意深く探さないと見つかりません。
 湯川   この景色。ゆったり流れる湯川を眺めていると時が経つのを忘れるくらい気持ちが安らぎます。
川のあちこちに枯れ木が横たわっていますが、人の通行の妨げにならない限り自然のままにしておくのが国立公園のルールとなっていて、それもまたいい感じ。
 ショウキラン   湯元温泉で見つけたショウキラン。
県によっては
絶滅危惧種に指定されている貴重な植物です。根を持たない腐生植物なので採取するとその場で死んでしまいます。盗掘されないことを祈るばかり。
 ヤマオダマキ   これも湯元温泉で見つけたヤマオダマキ。
7月になると小田代ケ原でよく見るのですが、湯元は小田代ケ原よりも標高が高いのに咲くのが早いというのは温泉地という場所柄なんでしょうかね。
なにかこう、うつむいて咲いているで心配してつい覗き込みたくなるような花です。


ここに紹介した花は全体のごく一部です。5月から8月まで300種類もの花が次々に咲くので、いつ訪れても必ず見ることができます。

6月から続けてきた奥日光の花の情報も終わりに近づきました。とはいっても花が咲き終わったわけではなく、私がこれから仕事で忙しくなるために、足繁く通えなくなってしまうというのが理由です。花は8月いっぱいまで見ることができるので、読者の皆様においては機会があったら是非奥日光までお越しください。

というわけで、24日(木)の状況をお知らせします。小田代ケ原と戦場ヶ原を廻ったところ、咲いている花の数は50種類以上。6月に比べて大柄で色も目立つので、訪れる人の目を楽しませてくれることでしょう。

R0010802.JPG
アヤメに続き小田代ケ原を代表する花と言えばこれ、ノハナショウブです。アヤメほどの派手さはありませんが、風格は十分。

R0010803.JPG
茶色の距(きょ)に包まれ、薄黄色の花を下向きにつけるヤマオダマキ。小田代ケ原全域で見ることができます。

R0010807.JPG
薄紫から濃い紫まで色とりどりのハクサンフウロ。草原の中で風に吹かれている様はとてもいいですよ。

R0010810.JPG
小さな花がたくさん集まって10~15センチほどの穂を作るクガイソウ。淡い紫色が何とも言えない色香を出しています。

R0010816.JPG
林の奥日光にひっそり佇むクルマユリ。葉の形から名前が想像できますね。

R0010817.JPG
ニッコウアザミ。ノアザミと比べると花の数が多いのが特徴です。

R0010950.JPG
こちらはノアザミ。もうピークは過ぎましたが、ところどころに見られます。ニッコウアザミとの違いがわかりますか?

R0010834.JPG
小田代ケ原と戦場ヶ原をピンクの花に染め上げるホザキシモツケ。

R0010839.JPG
葉の下に釣り下がって咲くので見落とすこともある、キツリフネ。

R0010853.JPG
これほど奇妙な名前も珍しい。が、茎を触ってみると名前の由来がよくわかります。アキノウナギツカミ。

R0010918.JPG
昔は植物を実用によく使ったそうで、これは採取した乳茸(チッタケともチチタケともチダケとも言う)というキノコを持ち帰るのに使ったと言われるチダケサシ(乳茸刺)。どうやって持ち帰ったのでしょう?

R0010928.JPG
花と全体とのミスマッチはよくありますが、これなどその最たるもの。花は純白で可憐ですが、、、葉っぱがねぇ。

R0010937.JPG
おぉ! 幻滅。なんて言わないでね。これでも立派な植物なんですから。しかも、虫を捕まえて食ってしまうという、植物らしからぬ食生活をしているからエライ。
実はこれ食虫植物の代表格のモウセンゴケ。漢字で書くと毛氈苔、たしかに群生すると敷物を敷いた様。

R0010939.JPG
一転してこちらはうつむき加減、遠慮がちに咲く姿がとても愛らしい、コバギボウシ。 色は実際にはもっと濃い紫でとてもきれい。

 R0010955.JPG
一時はシカによる食害で全滅したかと思われたミズチドリです。シカ柵などで食害を防止したおかげで復活しましたが、それでも数は少なく、保護の手を休めると消滅してしまうでしょう。

R0010964.JPG
トモエソウ。日本の伝統的な文様である「巴」に似た形の花であることから名が付いていますが、花にもいろいろあるものです。

R0010968.JPG
これも変わった花のひとつ。花が針状で、それが落葉松の葉に似ているからカラマツソウ。これよりも少し早い時期に咲くのがハルカラマツ。

R0010983.JPG
薄暗い林の中に咲く高さ1メートルほどの葉のない植物。なんだか不気味ですが、花はいたってきれい。腐生植物のオニノヤガラ。

R0010986.JPG
ヤブジラミ。花後の実に細かいとげとげがあり、人の身体にひっつくのを虱に例えて名が付いたのですが、あまりにも可哀想な命名ではないか。

R0010991.JPG
小田代ケ原と戦場ヶ原全域に分布するイブキトラノオ。いかめしいなまえですが、漢字で書くと伊吹虎尾。虎の尾っぽのように太く、ふかふかしていることから名が付いたそうな。伊吹とは地名。

R0010995.JPG
ホタルブクロ。名の由来は諸説様々で、蛍が好んで中に入るとか、捕まえた蛍をこの中に入れて提灯にしたとか、形が提灯の古名である火垂に似ているとか、私は二番目の「捕まえた蛍をこの中に入れて提灯にした」という節が冗談っぽくていい。

R0011004.JPG
1本の茎に小さな花をたくさん付け、その花を近くで見ると翼を広げた鷺が飛んでいるようにみえるのが名の由来。たしかによく見ると翼を広げて飛んでいるように見えるから不思議。オオヤマサギソウ。

R0011010.JPG
今一番見応えのあるのがこれ、ホザキシモツケです。背丈1メートルほどでピンクの小さな花を穂状につけ、小田代ケ原と戦場ヶ原一面に明るさを灯しています。花が終わるとドライフラワーとなって冬を越します。

 

7月に入り奥日光の花が最盛期を迎えています。
本日(3日)は小田代ケ原と戦場ヶ原を歩きましたが、確認した花は30数種類も。
アヤメやハクサンフウロ、ヤマオダマキが咲きだし、来週あたりはノハナショウブ、その次の週にはアザミやテガタチドリ、ミズチドリが咲くことでしょう。

 080703-012.jpg   キジムシロ
 080703-013.jpg  小田代ケ原の女王、アヤメ。
これが咲き出すと小田代ケ原がパッと賑わいます。
小田代ケ原展望台の先に群生している。
 080703-040.jpg  大きな葉っぱの割に小さく可憐な花をつけるクマイチゴ。日陰を好み、小田代ケ原西のカラマツ林だけに生育しています。
 080703-048.jpg  食べるナスに似た小さな実を付けるコナスビ。
小田代ケ原の木道にあります。
 080703-050.jpg  大柄なのに薄い黄色の可憐な花をつけるヤマオダマキ。
 080703-070.jpg  「現の証拠」という奇妙な和名をもつゲンノショウコ。
 080703-074.jpg  アマドコロかナルコユリか、なんとも特定しがたいが、葉の特徴からアマドコロと勝手に特定。
 080703-077.jpg  タニギキョウ
 080703-087.jpg  小田代ケ原一帯に分布しているウマノアシガタ。開花時期は長く、もう3週間ほど見ている。
 080703-092.jpg  真綿のようにふかふかのイブキトラノオ。
 080703-099.jpg  薄い紫から濃い紫まで、色の違いが楽しめるハクサンフウロ。
 080703-111.jpg  装飾花のカンボク。
 080703-114.jpg  バイカモ。ピンボケ写真に見えますが実は水中で咲いているためにこの程度にしか見えません。
 080703-127.jpg  マユミ
 080703-134.jpg  ミヤマウツボグサ
 080703-136.jpg  サワフタギ
 080703-138.jpg  戦場ヶ原のワタスゲとレンゲツツジ
 080703-151.jpg

湿地を好む ツルコケモモ。
背が低く、花柄の下に提灯のようにぶら下がって咲くため、このような角度で見るためには目からカメラを離し、勘で撮影するしかありません。これはたくさん撮った写真の中で焦点があった数少ない1枚。

 080703-155.jpg  サギスゲ。遠くから眺めるとワタスゲと見分けが付きませんが、近くで見るとワタスゲが丸い綿帽子なのに対して、サギスゲの綿はずいぶん長いのが特徴。
 080703-163.jpg  美味しそうに実ったグミ。ミヤマウグイスカグラです。
 080703-178.jpg  ミヤマザクラのサクランボ。
 080703-169.jpg  緑が濃くなり、見応えが増した湯川です。


ひと頃の初夏の気候から再び梅雨に戻り、植物にとっては成長を促進する水分となったはず。
2週間ぶりに訪れた湯ノ湖は、咲いている花の種類もずいぶん変わり、今年初対面となる花が増えました。

 080626-008.JPG  コバノイチヤクソウ
 080626-016.JPG  ノリウツギ
 080626-025.JPG  ニシキギ
 080626-031.JPG  ゴゼンタチバナ
 080626-037.JPG  レンゲツツジ
 080626-040.JPG  ツルコケモモ
 080626-046.JPG  ミヤマシグレ
 080626-047.JPG  フウリンウメモドキ
 080626-051.JPG  ノリウツギ
 080626-054.JPG

 ノアザミ



6月も後半になり、小田代ケ原と戦場ヶ原は花の饗宴と化しています。1週間もご無沙汰すると別の花が咲くので目が離せません。
今をおいては見られない花に会いに来ませんか?

 080620-014.jpg ニッコウナツグミ

薄い黄色の花を付け、花後は実になります。 
 080620-025.jpg

 ダイコンソウ?

?マークを付けたのは、花は間違いなくダイコンソウなのですが、葉っぱが微妙に違うような。

 080620-030.jpg

 ツマトリソウ

きれいな幾何学模様の花が特徴で、写真は花弁が6枚ですが、7枚や8枚のもある変わり者。

 080620-034.jpg

 マイヅルソウ

花の形が鶴が舞っているように見えません?
本当は、葉っぱの形が鶴が羽を広げているように見えることから舞鶴草と呼ばれます。

 080620-037.jpg

 ギンリョウソウ(別名:幽霊茸)

名前の通りキノコの仲間で、湿った林間の腐葉土で育ちます。
暗いところで見ると、まるで幽霊に見えることからその別名があります。私にはタツノオトシゴに見えますが。

 080620-038.jpg

 ヤマニガイチゴ

くびれた花弁が特徴です。

 080620-050.jpg

 モウセンゴケ

これは花が付く前の状態ですが、おもしろいので撮ってみました。
実は食虫花で、この貝殻のような葉っぱを広げて虫を誘い込んで食べてしまう、恐ろしい植物です。柄にもなく花はとてもきれい。

 080620-052.jpg

 今まで紹介した花たちは、すべてこのような木道(遊歩道)から間近に見ることができます。高原情緒たっぷりですよ。

ここから見える緑の大きな葉っぱはバイケイソウ。毒草として有名です。黄色い花はウマノアシガタ。

 080620-053.jpg

 カンボク(肝木)

和名からして、なにやら肝臓に効きそうな木の印象ですが、漢方に使われるということは今まで聞いたことがありません。
写真はまだつぼみですが、あと数日で咲くみたい。咲いた花はとてもきれい。

 080620-074.jpg

 ハクサンフウロ

咲き始めでまだ精彩がありませんが、次第に色がもっと濃くなり、花の形もしっかりしてきます。

 080620-088.jpg

 ミヤマザクラ

6月に咲く桜といえばこれ。
葉っぱの上に花が咲きますが、アップで見るととてもきれいですよ。

 080620-105.jpg

 湯川沿いのレンゲツツジ

色鮮やかなオレンジの大柄なツツジで遠くからでもよく目立ちます。
このツツジは倒木の洞に根を生やしています。天然のプランターですね。

 080620-118.jpg  何度も紹介していますが、今はなんと言ってもこれ。
ワタスゲの大群落です。


戦場ヶ原を覆い隠すかのように広がる無数の白い綿帽子。湿った土壌を好むこの植物の正体は「ワタスゲ」の実。スゲの花が終わったあとにできる綿帽子です。
ここ数年で数が一挙に増えて、以前なら部分的にしかなかったのに、昨年、今年と白い絨毯を敷いたかのように広がっています。
かつて戦場ヶ原はシカの食害によって貴重な植物がほぼ全滅シカかったことがあり、被害を食い止めるために戦場ヶ原一周にわたって柵で囲み貴重な植物を保護するようにしました。その甲斐あって、ここ数年、一時は絶滅したと言われている湿原特有の植物の復活がめざましく、写真のような光景が見られるようになりました。


080620-123.jpg
赤沼に近い戦場ヶ原の遊歩道からは真っ白に化粧した戦場ヶ原を見ることができます。

080620-084.jpg
遊歩道近くまで広がったワタスゲ。風が吹くと綿毛がなびきます。

絶滅しかかった植物の復活に伴い、別の問題も浮上するようになりました。戦場ヶ原に入るのは実はシカだけではなく、シカよりも賢い"人"が、柵を乗り越えて入るようになりました。
その結果、植物が踏まれて道筋が付き、その道筋を辿ってさらに別の人が入り込むといった悪循環が始まりました。
踏まれても踏まれても雑草のようにたくましく、、、というのとは訳が違って自然の植物は実に弱く、踏まれても踏まれてもというようにはいかないのですね。
入り込む人の多くは素人カメラマンで、植物に近づいて撮りたいという欲求のあまり、人の目を盗んで柵の中へ入り込みます。ハイカーがまだ来ない早朝を狙ってやってくるので始末が悪く、注意しようにもできないという次第です。
自然を破壊してまでいい写真を撮りたいか、カメラマン? 
このようなカメラマンは戦場ヶ原に来る資格はない、というのが私の主張なのですが、自己チュウには通じないだろうな(笑)。

070627-20.jpg
ワタスゲの時期、素人カメラマンの侵入によって裸地となってしまった戦場ヶ原。

前回6日に続き、花の咲き具合を確認してきましたので、そのご報告。
奥日光の花の名所は、前回訪れた小田代ケ原と戦場ヶ原、そして今回の湯元周辺がアクセスも良くまた、種類も豊富なのでお勧め。
5月に小さくて目立たない花が咲き始め、6月、7月と次第に色もきれいで、人の目に付きやすい位置に咲く花が増えてきます。
小田代ケ原と戦場ヶ原という隣接した原にたいして、湯元は北に位置し、標高も100メートルほど高くなるため植生が異なり、違った楽しみを与えてくれます。

RIMG0005.JPG
レンゲツツジ。ツツジの仲間では大柄で、薄い朱色が特徴です。これからが見頃ですね。

RIMG0035.JPG
ヒロハツリバナ。「広葉釣花」の和名の通り、大きな葉っぱと垂れ下がった花が特徴です。葉っぱが大きい割に花が小さく、このミスマッチが特徴とも言えますね(笑)。
この仲間にオオツリバナというのがあって、違いは花弁の枚数だけ。詳しいことは近いうちにお知らせします。

RIMG0045.JPG
コヨウラクツツジ。果物の実のような丸っこい花を咲かせ、ひとつの花なのに黄色や赤が混在するという珍しい花が特徴です。
小田代ケ原や戦場ヶ原では見ることがなく、といって湯元でも見られるのは湯滝の落ち口でしか見られない貴重種です。

RIMG0010.JPG
日光全域に分布するキバナウツギ。キバナとは花が黄色い花から。ウツギは空木と書き、枝の内側は空洞になっているからという。仲間にニシキウツギがあり、これは黄色と赤の2色の花が同じ木に咲きます。
もうひとつ、バイカウツギというのもあって、バイカとは梅の花と書きます。
いずれアップしますが、どんな花か想像できますか?

RIMG0041.JPG
日光では6月になって桜が咲くんだよね、といったら、そんな馬鹿な! と思う人がいますが、それが山の花というもんです。
これはミヤマザクラといって、ミヤマとは深山、つまり山の奥に生きる植物全般を指して言っています。

RIMG0001.JPG
真っ白で可憐な花なのに、名前を聞くと驚く。なんと蛇苺の花なんですね。花が終わると真っ赤なイチゴが実り、とてもおいしいそうな。その実を蛇が食べるからとも、食べにやってきた小動物を蛇が狙うからというのが名前の由来ですが、いずれにしても名前に似合わずとてもきれいな花です。

RIMG0032.JPG
カエデの仲間でもちょっと変わった名前が付いています。答えは次の写真を見てくださいな。

RIMG0033.JPG
写真をクリックして拡大してみてください。緑と黒の縞模様そして、白っぽい斑点でなにか想像できませんか?
ヒントは直径20センチ大の丸い果物。それも高価な! 
とくれば、答えは「メロン」。日本語だと瓜(ツメ、じゃなかったウリ)ですね。
まさに、ウリそっくりの木肌が特徴なので、その名もウリハダカエデといってます。

RIMG0016.JPG
ベニサラサドウダン。「紅更紗灯台」と書くツツジですが、他のツツジと違って小さな花をたくさん付け、釣り鐘状に下向きに咲きます。深紅の花に薄い縦縞が入り、とてもきれい。

RIMG0020.JPG
このブログでも何度も紹介しているウマノアシガタ。一番始めに出る葉っぱが馬の蹄(ひづめ)に似ているというのが名前の由来なのですが、誰がどう見てもそうは見えないという、曰く付きの植物です。

RIMG0021.JPG
これがウマノアシガタの葉っぱ。これがなんで馬の蹄なんだ!

RIMG0078.JPG
気温も水分も上昇してくると、植物だけではなく、昆虫も活動を始めます。
羽化したばかりで、まだボ~としている状態のエゾハルゼミとトンボ(下の写真)。

RIMG0080.JPG

奥日光はいよいよ花の盛りとなってきました。
まだ、どちらかと言えばそれほど目立たない花が多いので、うっかりすると通り過ぎてしまうかもわかりませんが、半月もすればアヤメやノハナショウブ、アザミといった、色が鮮やかで大きくて目立つ花が咲き始めます。
それら小田代ケ原や戦場ヶ原の花の主役たちが登場する前でも、数えれば十数種の花がひっそりと咲いているのがわかります。今日はそんな花たちを紹介しましょう。

ミヤマウグイスカグラ
赤い実のあまりのおいしさに、食べた鶯が神楽を踊った、という由来のミヤマウグイスカグラ。戦場ヶ原一体に分布していて、赤い小さなラッパ状の花を付けるのですぐに見つかります。

メギ
漢字で書くと「目木」という変わった名前のメギ。気になったので調べたら、煎じ液で目を洗うと結膜炎などに良いらしいとあります。葉は小さく、枝にトゲがあるので見分けは楽。

サクラスミレ
スミレ界の女王と呼ばれるほど、その美しさはピカイチ。今日の写真だとパッとしないため、タチツボスミレに間違われてしまいますが、咲き始めだからなのかなぁ?

ツボスミレ
これもスミレの仲間で、ツボスミレ。1センチほどの小さな花で、色が白くまとまって咲くので結構目につきます。

オオバタネツケバナ
オオバタネツケバナ。戦場ヶ原の湿地帯にしか分布していないと思いきや、小田代ケ原にもあるのを発見。咲く場所が変わると、特定できなくなってしまうのは素人の悲しさか?

セントウソウ
セントウソウ。2~3ミリの小さな花をたくさん付け、線香花火のように見えるのと、葉が分裂しニンジンの葉っぱに似ているのが特徴。

ニワトコ
花が咲く期間が短いため、蕾が見えてから1週間以内に再訪しないのと花の写真が撮れないので、今回はウンがいいといえる。

クリンユキフデ
茎に葉が1枚ずつ数層に付くことから九輪、花が筆のように長く柔らかいので雪筆というのが名前の由来。となれば「クリンユキフデ」ということになります。小田代ケ原だと木道脇のやや湿った土壌で見られます。

ズダヤクシュ
昔、長野県ではこれを煎じて喘息の薬として服用していたそうですが、喘息のことを方言でズダ、つまり喘息に効く薬という意味で、「ズダヤクシュ」と呼ばれています。

カキドオシ
カキドオシ。花が終わると茎が地面を這って伸び、垣根を突き抜けると言うことからこの名前が付いたそうです。

ウマノアシガタ
花弁に光沢があるので、一般的にはキンポウゲ(金鳳花)と言った方が名前の通りがいいのですが、日光では別名のウマノアシガタ(馬の足形)と呼んでいます。

 

 

国道から1キロも歩けば、純白のドレスをまとった花嫁みたいに、楚々として美しいズミと出会えることから、これを楽しみに毎年6月に訪れるファンもいるくらい、奥日光の6月の風物詩とも言える光景が広がります。
湿原で有名な戦場ヶ原の乾燥化の代名詞となっているズミは、しかし美しい花の代名詞でもあります。
1センチほどの小さな花をたくさん付けた枝は、遠くから眺めると木全体が真っ白な綿帽子のように見え、ひときわ目立ちます。
あんなに木肌の汚い木がどうして、これほどきれいな花を付けるのだろう、と私などは考えるのですが、天は二物を与えずの言葉もあるとおり、これが自然界の法則と思えば納得がいきます。
真っ赤な蕾は咲く手前で淡いピンクの色に変わり、咲くと真っ白になる不思議な花で、蕾だけ眺めていてもきれいで飽きることがありません。
これから10日前後は訪れる人の目を楽しませてくれることでしょう。

ズミのつぼみ
赤からピンクに変わり、間もなく咲こうとしているズミ。

ズミの花
これから10日前後はこんなきれいな花が楽しめる。

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれたブログ記事のうちカテゴリに属しているものが含まれています。

前のカテゴリはハイキング/登山です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。